
今井むつみさんの『学力喪失 ―認知科学による回復への道筋』がめちゃくちゃおもしろい。
NOUIKU公式LINEでは過去にも何度か話題にあげてますが、これ、すべての親御さんに「絶対に読んでみて!」と激しくおすすめしたい1冊です🙌
おもしろい本に出会うと「ヤバイ」(←語彙力🤣)と声に出るくらい興奮してテンションあがってしまうのですが、かなり収穫の多い良書。お子さんがいる人、教育関係者は必読レベル。
【 学 力 喪 失 】
センセーショナルなタイトルですが、中身はかなり本質を突いていて、現場感覚とも完全一致してました。
近年、学ぶ力を発揮できない子が増えてるのは、なぜ?
その疑問を解消してくれます。
━━━━━━━━━━━━━
📍キーワードは「記号接地」
━━━━━━━━━━━━━
どうやら、「記号接地」できてない子どもたちが、思いのほかわんさかいるということ😱
記号接地というのは、AI・人工知能関連の「記号接地問題」でお馴染みですね。
難しそうな言葉ですが、簡単にいうと
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ことば」や「数」の概念が
“ちゃんと” 体験やイメージとくっついてるか?🤔
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
というものです。
たとえば、はんのコーチの大好物「ビール🍺」のことをChat GPTに聞いてみると、何でもすらすら答えてくれます。ビールの種類とか、麦芽がどうのこうとか、味わいや苦味がどうのこうとか。
でも一方で、、
仕事終わりに飲むビールの、あのくーーーっとたまらない爽快感やうまさは、 “ リアルには ” チャッピーにはわからないです。
ビールという “ 記号 ” は即座に引き出せても、飲むという本当の体験やイメージ感覚とは接地できてない。
こうした状態がいままさに、多くの子どもたちに起きてるというのです😖
今井むつみさんが言いたいのは、
✅ いまの子どもたちは、遊びや日常の体験が減り、「ことば」や「数」「式」を机の上で “ 覚えるだけの学び ” が多くなっている
✅ その結果、「文章は読めるけど意味が入ってこない」「計算はできるけど、文章題になるととんちんかんな答えがでる」という “土台の抜けた学力” になりやすい
という問題提起だと感じました🤚

━━━━━━━━━━━━━
📍【実例】うちで実際にあった話
━━━━━━━━━━━━━
実際にあった話❶カニ事件
ある子が文章題で「朝、そうげんをかけまわった動物は?」の問いに、「カニ」と答えていたんです。
「カニ?🦀」
わたしは、はて?と思い、本文をくまなく読みましたが、やはりカニはどこにも登場してきません🤷♀️
よくよく紐解くと、「そうげん(草原)」を海辺の砂浜のイメージとして “ 誤読 ” したせいで、勝手にカニを登場させてきたものでした。
なので「そうげん(草原)」がどういう場所なのか一緒に調べ、イメージ画像も見たうえで、再度一緒に本文に立ち返って読むことをしました📖
実際にあった話❷しきり事件
また別の子は、ある文章題でピタッと手が止まりました。
お、どうした?何が起きてるのかな🧐と思い、その理由を探ると…
どうやら「しきり(仕切り)」という言葉で戦意喪失、、笑
もちろん、読めてます。ちゃんと本文の音読もできました。でも、そこに意味がかよってない。
そこで一緒に調べて、教室内をぐるっと見渡していきました。
「ここも仕切りだね」
「これも仕切りだね」
ってやってたら、
「え、筆箱の中にも仕切りある!」
って。そうそう、あるね!
恐らくこの子は、学校でもスーパーでも、家の中でも、いろんな場所がいろんな形で “ 仕切られている ” ことを感じるはずです。
実際にあった話❸やかましい事件
また別の子は、「やかましい」の類義語が探せず。一緒に意味を調べていたら、その子がひと言。
「あー!はんのコーチみたいな人ね」
「誰がやかましいよ!笑」
チャンチャン♪でもこれ、めちゃくちゃ大事で。
この子の中で「やかましい」は、ただの単語じゃなくて、具体的な人物つきの概念になったんですよ。
最強です。(やかましいコーチでよかった🤣)
うちの事例を見てもらいましたが…
(ちなみにこれ小学低学年に限った話かと思いきや、高学年や中学生でもそうですよ)
子どもたちは何も悪くないですよね。いまわからんものは、どうしたって仕方ないので🙌
ただ少し残酷なこと言いますが、恐らく、学校の先生とか教育現場の方は、こうした実感がめちゃくちゃ重なると思います。
とくに、成績アップを約束する塾さんなんかだと、よりハードですよ。
できない子は、どこか根本的なところで躓いている。でも教えようにも、成績をあげようにも「話が通じない」から、何ともならない。
今井さんが本の中でおっしゃってたことです👇
「丁寧にわかりやすく説明すれば学び手に理解され、繰り返せば定着する」は教え手のもつ誤解である。
『学力喪失』今井むつみ
たとえば、算数でよく出てくる「ひとしい」という言葉。今井さんが調べたところによると、じつはこの意味を理解していない小学生が結構いる💦

勉強を受け取れる器が、ない。あるいは足りない。
子ども本人がそれを自覚することなんて難しいでしょう。やってもやってもできない根本原因が、「ことば」や「数」の概念理解にあるなんて。
「ことば」や「数」を机上の暗記物ではなく、記号接地してあげたいですね!
学力って、結局これか…と思いました。
テストの点数って、あとからいくらでもあげられます。
でも、それは条件つき。
ことばや数に対する感覚値がスカスカなまま進むと、どこかで必ずつみます。
ちなみにわたしは、高3の「数学III・C」でつんだ黒歴史がありますw
それでいくと、うちでやってる『てらこやコース(国語力)』や『パズル思考力コース(算数的思考)』なんかはまさに記号接地だと思うので、俄然、勇気が湧きました💪
そういえば、実際にあった話「さんすう事件編」もあるので、また追って書こうと思います✍笑